私の宝物

私の宝物は「経験」です。

何ごとにも「経験」することで、得られる知識や教訓にとても価値を感じています。失敗や成功、困難を乗り越えた経験はお金や物には代えられない価値があり、人生を豊かにする宝物だと感じています。



私の宝物「経験」を象徴する物があります。それは写真にあるこのストラブ。

これは私がアメリカに移住した時に、初めてケアギバーとして働いた時に着ていた物です。

当時の私は初めての子育て、初めての海外移住に不安があり、相談する人もいない環境で自分を見失っていました。

そんな時に私のやり甲斐や生き甲斐であったケアギバーの仕事に戻って、自分を取り戻そうと思いました。

しかしながら言葉の壁が立ちはだかります。

まずは公認看護助手の資格をとるために学校に通いました。授業で教科書を音読をすると先生から「あなたの英語は何を言ってるかわからない」と指摘され、とても恥ずかしくて、悲しかったです。それから夜な夜なひたすら教科書を音読する練習をしました。実技の授業や資格試験では、日本での「経験」を活かし合格する事ができました。

念願の仕事が始まります。在宅や施設で過ごされるクライエントさんのケアが始まりました。

私を成長させてくださった盲目のクライエントさんとの「経験」です。なかなか私の発音が通じにくく「何を言ってるかわからない!わからない!」と不安をあおってしまうことがありました。言葉以外のコミュニケーションを模索しケアに活かしていく事で、徐々に彼女が穏やかに過ごす事ができ、またひとつ「経験」を味わいました。

一つ一つの「経験」は、失敗と挑戦から成長を与えてくれました。

私に足りない事は何か?

私に出来る事は何か?

それに気づいていくと、補うための行動、出来る事に目を向けて、「やってみよう」と新たな挑戦の積み重ねをしていく毎日でした。

そんな生活を3年程送り、振り返ってみると、日本にいた時と同じように、ケアギバーとして働く私になれた事を実感し、やり甲斐、生き甲斐を感じながら充実した毎日を送る事ができました。



このように何かに挑戦して失敗したとしても、その失敗から学んだことは次の挑戦に役立っていきました。

また自信は「経験」の積み重ねから得る事も学びました。

「経験」を通じていろんな人と関わることができ、自分の視野が広がり、成長させてくれます。

こうして私にとって「経験」は人生をより豊かにする「宝」となりました。



人それぞれに積み重ねてこられた「経験」は、その方の価値観、豊かさ、感性を作られているのではないでしょうか。

「経験」は人と話す事で共有ができ、世界観を広げてくれます。

「経験」は奪われる事も、なくなる事もありません。

「経験」は共感を生み、人の心を癒すこともできます。



「経験」は宝!

私にとってこの言葉は座右の銘として、日々私の力となってくれています。

あなたの宝物はなんですか?

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大切な人を亡くした悲しみは消えない。絆も消えない。